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- 2020.09.12 Saturday
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JUGEMテーマ:お風呂
お風呂とてもつらい。
お風呂がつらいという話はうつ状態を呈している人からよく聞く。当事者が2-3日風呂に入らないなんてのはザラなんじゃないだろうか。
うつ状態じゃない人でも、ちょっと疲れた日など「お風呂がめんどくさい」と思ったことがあるのではないだろうか。
なぜお風呂に入るのはつらいのだろうか。
「やる気はやらないと出ない」という話がある。そのため大きな目標を非常に小さく簡単な段階に分割して最初の一歩を踏み出しやすくすると、なし崩し的にその後の物事を進められるということらしい。
例えば「今日はブログを書くぞ」と漠然と考えていても目標が大きくてベッドから出られないとする。こういうとき、「とりあえず一文字でも書こう」と小さな段階に分割してパソコンに向かってしまえばこっちのもの、気が付けば数行文章が書けているという。ほらこの通り。
ただもっと調子が悪いと、「一文字書く」という目標すら達成できないこともある。これはまだまだ目標が大きいということである。
「一文字書く」って結構大変である。そのためにはまずベッドから出なくてはいけないし、パソコンの前に座る必要がある。別にスマホで書いてもいいのだけどパソコンで書きたいので。こういうときは「とりあえずベッドから出る」とか「ベッドから右手を出す」とか「手に持っているスマホを置く」とか「Twitterを閉じる」とかから始める。
ここで「ブログを書く」というタスクは、多分うつ状態を呈している人にとって優しいタスクの例だと思ってあげた。どういう意味で優しいかといえば、途中で投げ出すことが可能という意味においてだ。
どこかの段階で「もうこれ以上は進めない」と思ったとき、いついかなるタイミングでも投げ出していいし、いついかなるタイミングでも行動する前の状態に戻ることが出来る。ブログなんて書きかけで投げ出してもいいし、ベッドは出たあと戻ってもいいし、Twitterは閉じたあと開いてもいい。ここには自分が自分を許せるかどうかしかない。
一方、お風呂はどうか。お風呂はどう考えても優しくないタスクだと思う。途中で好きなところで投げ出すことが難しいタスクだ。
例えば「頭をお湯で濡らす」段階で「もうこれ以上は進めない」と思ったとする。ここから引き返すには通常「身体を拭く」「頭を乾かす」という段階を踏まなくてはならない。シャンプーまでつけてしまったらさあ大変、「シャンプーを洗い流す」という段階も踏まなくてはならない。
だから自分の体力や気力と相談して、次の段階に進んだら戻ってこれるのか常に考えていないといけない。これがお風呂のつらいところだと思う。そこまで考えずにお風呂に入れるのならそれはきっと幸せなことだ。私はうつが深まってこれに気付いてしまって、うつが軽くなってきた今もまだ考えてしまう。
そもそもお風呂というタスクそのものが入らないと不快だとか人の目が気になるとか、投げ出せない理由を孕んでいるというのもある。誰かと住んでいるならその人がとやかく言うこともあるだろう。
自分以外が自分を許してくれないことがあるというのは大きいと感じる。この話はまたいつかするかもしれないし、しないかもしれない。今日はこの辺で。